農薬の技術資料に使われる用語集

農薬の技術資料やちらしなどをご覧になって、専門用語がよくわからなかったことはありませんか?ここでは技術資料によく使われる主な用語を解説しています。ご活用ください。

用語 解説
ADI (Acceptable Daily Intake) 一日摂取許容量のこと。農薬の散布された作物を、日本人の平均的な食生活で摂取量を計算し、一生涯食べつづけても何ら影響がない事が科学的に証明された摂取量の事。
IGR(Insect Growth Regulator) 昆虫成長制御剤、脱皮阻害(促進)剤のことで、昆虫が脱皮をするのを阻害・促進することにより、殺虫効果を発揮させる殺虫剤をいう。脱皮は昆虫に特有の現象なので、人畜や植物に対する影響は極めて少ない。
IPM(Integrated Pest Management) 総合的病害虫・雑草管理のこと。農薬による化学的防除だけではなく、天敵や農業資材、物理的防除以外を色々含めたものを併用して病害虫の密度を下げる事。
一発処理除草剤 残効が30日以上あり、1剤で広葉雑草とイネ科雑草の両方を長期間同時に防除できる水稲除草剤の事。稲を移植してから30日間は、雑草害によりイネが生育不良を起こすので、その期間イネ科・広葉雑草を同時に抑草可能な水稲除草剤を一発処理除草剤と定義した。
ガス作用 ガス化作用ともいう。極微量の気化した有効成分を病害虫に接触させ効果を発揮する。極微量なので人畜や環境に対する影響はない。
活性 生物がある種の化合物に対し、特定の作用を受けること。農薬の場合には効果を表す事が多い。
例)この殺ダニ剤は幼虫には活性がない。⇒この殺ダニ剤は幼虫には効き目を表さない。
感受性 農薬分野では、生物がある種の化合物に対し反応を示す程度を表す。
例)感受性が高い⇒よく効く。
クロロシス 生理障害や肥料の過不足、農薬の薬害などにより葉の緑色が退色して白や黄色に変化する現象のこと。→ネクロシス
原体 農薬の有効成分のこと。
抗菌・殺菌 殺菌剤のうち、作物へ病原菌の侵入を阻止する作用が抗菌作用、病原菌を死滅させる作用が殺菌作用。 ただし「殺菌剤」という場合には、抗菌・殺菌作用の両方を意味する事が多い。
作用機作(さようきさ) 有効成分が植物体内あるいは害虫の体内で効果を発揮する原理のこと。
使用回数と総使用回数 使用回数はその農薬製剤を作物に使用できる回数のこと。総使用回数とはその有効成分が含まれる農薬を作物に使用できる総回数のこと。
浸達性 有効成分が、葉の表面から裏面へしみ込む作用のこと。浸達性のみの場合には、植物体内を移動しない。
浸透性 有効成分が、植物の活動を通じ導管などを伝って植物体内で移動する事。浸透移行性ともいう。
ステージ 生育段階のこと。卵→幼虫→成虫、それぞれの段階をステージという。
スペクトル(スペクトラム) 元々はプリズムによって分光された光のこと。農薬では、効果を発揮する病害虫や雑草の種類のことをさす。
製剤 農薬は原体(有効成分)だけでは使用することができない。原体を使いやすく加工する技術、あるいは加工した製品のことを製剤という。
接触型と吸収移行型 除草剤の説明で使われることが多い用語。 接触型除草剤は、植物の葉や茎に薬剤を直接接触させて効果を発揮する除草剤。吸収移行型除草剤は茎葉や芽から、根や成長点に成分が移行して効果を発揮する。
耐性 主に殺菌剤で使用される用語。農薬の有効成分に対して解毒作用を有するようになった病原菌のことを耐性菌という。
卓効(たっこう) 薬がよく効くこと。
用例):この除草剤は、イネ科雑草に卓効を示す。
抵抗性 主に殺虫剤と除草剤で使用される用語。農薬の有効成分に対して、解毒作用を有するようになった虫や植物のことを言う。
ドリフト 薬剤散布時に、目的とする作物が栽培されている圃場以外に薬剤が飛散することを言う。
日植調 財団法人日本植物調節剤研究協会の略称。
「日本植物調節剤研究協会は、植物調節剤(除草剤、生育調節剤、同資材)の開発利用の研究を推進し、その成果の普及を通じて、農林業の近代化と生産性の画期的向上を図ることを目的に、科学技術に関する試験研究を行う民法第34条に定める公益法人として昭和39年11月12日農林大臣の許可を得て、同年11月16日発足した。」 (日本植物調節剤協会HPより)
日植防 社団法人日本植物防疫協会の略称。
「日本植物防疫協会は、植物防疫に関する事業の進歩発展を図り、農業生産の安定に寄与することを目的に活動を行う公益法人」(日本植物防疫協会HPより)
主な事業は植物防疫推進事業・調査研究事業・試験事業・出版事業・植物防疫関連資材の販売等・JPP-NETなどがある。
ネクロシス 生理障害や肥料の過不足、農薬の薬害などによる細胞の壊死により現れる褐色の斑点のこと。→クロロシス
有効成分 植物や虫に対して薬効を発揮する成分のこと。
リサージェンス 薬剤を散布する事で、目的とする害虫だけではなく、天敵にも影響し薬剤の残効が切れたときに、当初目的としていた害虫が繁殖することをいう。
輪番(りんばん) 作用性の異なる有効成分で出来ている農薬を順番に散布していくこと。ローテーションと同義。

<当記事は2013年7月時点の登録情報や知見に基づいて作成されております>

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