日本農薬株式会社 「農業 × 人材 × 未来」 RECRUITING

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プロセス・工業化研究「製造スケールを見据えた実験を行い、実用的な原体製造法を確立する」
A.Y.

総合研プロセス化学グループ
1987年入社
工学部 工業化学科 卒

中学までは文・理ともに成績は平均並みだった。しかし、高校では化学の奥深さに感銘を受け理系を選択する。その後、より実践的な化学を専攻するため工学部に進学し、有機化学合成の基礎を学んだ。無類の音楽好きで、週末はロックを中心に幅広いジャンルの曲を楽しんでいる。

製品化に向けたスケールアップ実験

農薬は、「原体」と呼ばれる有効成分と、散布しやすい状態にするための添加物成分の2つに分かれています。私は、それまでラボスケールで合成していた原体を、製造スケールに拡大した場合の合成可否の実験と評価を担当しています。

農薬の製品化のためには、原体を安全かつ安定的に量産する必要があります。しかし、研究段階で問題なく合成できていた原体だったとしても、工場規模の設備を用いた場合、研究段階と同じ結果が得られるとは限りません。スケールアップによって生じる影響を最小限に抑えられるよう、反応条件の様々な調整が必要となります。それには実験データの裏づけが必要ですが、経験による判断の重要さも馬鹿にできません。

また、巨大なプラントを扱って実験を行うこともあり、安全の確保が成果に勝る重要事項です。当社は「安全1番・安定2番・コスト3番」と標榜しているように、事故無く実験を終えられるよう、機器の扱い方や作業方法を正しく指導するのも、私の重要な使命の一つ。キャリアを積んできたからこそ、研究成果と同等に重視しなければならないことが増えてきました。

一歩を着実に

私は現在、入社から25年以上が経ち、同じ業務の部署で多くの経験を積んできました。それでも、実験では予測できないことばかりです。融点でもないのに固体が液体になってしまったり、少し攪拌を止めたら触媒が不活性になってしまったりなど、思いもよらないトラブルに遭うことがあります。しかし、私が現在行っている原体製造のスケールアップ実験は、生産目処を立てるため検討事項を着実にクリアしていくことが求められます。現在はある原体の数年後の実用化を目指して実験を行っていますが、期限の余裕があるように思えても実験は基本的に数年単位で行うものばかり。一日も早く成果を出すため、不測の事態も柔軟に対応していきます。

また、農薬の製造法においても各メーカーによってさまざまな得意分野があり、唯一の正解というものはありません。だからこそ、当社の独自性が発揮されるところでもあります。全く新しい原体を生み出そうとすれば、原料の化合物も特殊で高コストなものを使用しなければならないことが多くなりますが、その中でも低コストで原体を量産するための新規技術の開発で他社との差別化を図っていけたらと考えています。

常に「新しいこと」に挑戦できる

私の携わった製品の一つに、『フェニックス』という名の付く園芸用殺虫剤があります。この製品の実験を行っている際に、溶媒として使用していた有機化合物が新たな環境基準によって規制されてしまい、新規の取扱ができなくなるという事態に陥りました。急遽代替の溶媒を検討し直し、再び実験を開始。失敗を繰り返しながらも一つひとつの問題をクリアしていくことでプラントスケールでの製造に成功しました。乾燥機の取り出し口から白い粉末が出てきたときが、今でも忘れられない瞬間です。

現在、既に生産されている製品の低コスト化に向けた実験が2割、新原体の実験が8割という割合で研究にあたっています。そのどれもが決して一朝一夕にできるものではありませんし、今後も環境負荷軽減に向けて原料の再検討を繰り返さなければならないことも増えてくるでしょう。しかし、それは言い換えれば何度でも新しい試みができるということです。日々新鮮な気持ちをもって今後も仕事を行っていきたいと思います。

大学の研究発表。化学の魅力にはまり夢中で勉強していた。この頃に有機合成の基礎知識を身に付けました。

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