NICHINO グループでは、研究開発から製造、販売まで、一貫した事業活動を行っています。
農薬の研究開発・製造・販売をコア事業として、化学品、医薬・動物薬などにも事業領域を広げ様々な製品を展開しています。
安全で安定的な食の確保と豊かな生活を守るため、時代のニーズに合った新薬の創出は当社の大きな使命です。この原動力となる研究開発に、売上高の約10%の資源を投資し、3年に1剤のペースで新規化合物を生み出すことを目標としています。
大阪府河内長野市にある「総合研究所」では、約71,000m²の敷地内で200名近くの研究者が研究開発に取り組んでいます。異分野の研究者が常に情報を共有し、相互に創造性を触発しあい、次世代に羽ばたく新製品を生み出すバイオサイエンス基地です。当社の長年にわたる技術とノウハウ、そして最先端の機器・設備が集結され一層の機能向上が図られています。農薬・医薬品などファインケミカル製品の総合研究所として、今後も世界で通用する新薬の創出に向け、邁進します。
グローバルな市場情報・変化を反映した柔軟なターゲティングと様々な生理活性を検出する独自評価系により、ユニークな新規化合物の発見を目指しています。また、混合剤や新規用途開発を通じて既存剤の最大・最長化にも取り組んでいます。
探索研究では、新規な化学構造・生理作用を有する化合物合成について計算科学などの新しい研究手法も導入して幅広く展開しています。また、原体コストの低減を目的としたプロセス化学研究にも注力しています。
新しい農薬の人・動物への安全性はもちろん、環境への影響を含めて多角的な視点でグローバルな登録性の確保を追求しています。また、早期のリスク評価のための新規評価系の構築を進め、探索期間の短縮にも取り組んでいます。
1997年のNihon Nohyaku America, Inc. (現:Nichino America,Inc.)の設立をはじめ、自社開発した安全で効果の高い新規農薬を海外販売するビジネスモデルを展開してきました。アジア・ヨーロッパ・アメリカの三極体制で海外拠点の拡充を図り、現在では100カ国以上で当社製品の農薬登録を取得し、積極的に開発・普及活動を展開しています。近年ではインドに生産拠点を設け、生産面での強化にも取り組んでいます。
また、開発研究では、海外グループ会社との連携を強化しながら、国内外における新薬の円滑な市場投入や既存原体の最大化、最長化を目標に新たな適用分野の拡大や用途開発に取り組んでいます。
グローバル体制でシナジー効果を高め、将来的には農薬分野において世界でトップ10の研究開発型企業となる目標を掲げています。
増え続ける世界人口や気候変動リスクの顕在化など、食料安定供給に対する不安がますます深刻化していく中、NICHINO グループではSDGsへの挑戦に賛同するとともに、「バリューチェーンを通じて、私たちが貢献できることは何か?」ということを常に意識して活動する企業文化の醸成に努めています。NICHINO グループの経営理念や事業内容はSDGsの基本的な考え方や内容に合致しており、これまでにも多く成果をあげています。
●レイミーのAI病害虫雑草診断
●農薬調製支援アプリ
●作物保護資材バイオスティミュラント(BS)への取り組み