NICHINO 日本農薬株式会社

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農薬の基礎知識農薬・作物保護資材

有機農産物と農薬

有機農産物の生産方法等につきましては「有機農産物の日本農林規格」に定められています。いわゆる「有機JAS」です。この規格で規定された生産方法に従って生産されたものだけが下記のような「有機農産物」を名乗ることが出来ます。

◆有機農産物の名称の表示例

「有機農産物」
「有機栽培農産物」
「有機農産物○○」
「有機栽培農産物○○」
「有機○○」「オーガニック○○」
※○○は該当農産物の一般な名称

 この生産方法では、使用禁止資材として、「肥料及び土壌改良資材、農薬並びに土壌、植物又はきのこ類に施されるその他資材」としていますが、この対象からは除かれているものが有ります。本稿では表記していませんが、それは肥料関連の表A.1の資材、農薬の表B.1に該当する剤がそれに当たります。

有機農産物を生産する場合、病害虫や雑草が発生した場合はどうするのでしょうか?

生産方法の基準として「ほ場又は栽培場における有害動植物の防除」という条項が有ります。ここには「病害虫雑草の防除は、耕種的防除、物理的防除、生物的防除およびこれらを組み合わせた方法のみで行わなければならないが、それらでは効果的に防除ができない場合、表B.1の農薬に限って使うことができる」という内容が書かれています。

つまり、「農薬以外の防除方法により病害虫雑草等の防除をしなくてはならないが、それだけでは作物に重大な被害が出てしまうなら『表B.1』に記載している農薬を使用しても良い」ということになります。

 表B.1の農薬は、天敵など生物農薬や天然物又は天然物由来のものから構成されています。
 本農薬で取り扱っているこの表B.1に該当する農薬を下記にまとめました。

【有機農産物生産方法適合資材(農薬) 2024年7月31日現在】
表B.1に記載の農薬 日本農薬の取扱農薬
マシン油乳剤 スプレーオイル
燐酸第二鉄粒剤 スラゴ
水和硫黄剤 イオウフロアブル
銅水和剤 Zボルドー
フジドーLフロアブル
銅粉剤 Zボルドー粉剤DL
天敵等生物農薬 ボトキラー水和剤
スピノサド粒剤 ゼロカウント粒剤
スピノサド水和剤 スピノエース顆粒水和剤
スピノエースフロアブル
脂肪酸グリセリド・スピノサド水和剤 ダブルシューターSE

・使用に際しては登録農薬を登録内容に従って使用することが必要です。

これらの薬剤は、表B.1に掲載されている農薬のごく一部です。その他表B.1の農薬や規格そのものはこちら (農林水産省HP有機食品の検査認証制度ページ)の「有機JAS・告示等」の「1. 有機農産物 01_1」をご確認ください。

<当記事は2024年7月31日時点の登録情報や知見に基づいて作成されております>

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