総合研究所

 総合研究所における創薬研究では、日米欧3極での登録性とコスト競争力を持つ新規剤を3年に1剤以上、継続的に創出することを目標として、化学、生物および安全性分野の各研究者が三位一体となって効率的な探索研究を推進しています。開発研究では、海外子会社との連携を強化しながら国内外における新規剤の円滑な市場投入や既存原体の最大化、最長化を目標に新たな適用分野の拡大や用途開発に取り組んでいます。
総合研究所全景
日本農薬 総合研究所
所在地:大阪府河内長野市小山田町345(1995年11月30日完成)
従業員数:約190名(2016年9月現在)
敷地面積:約71,000㎡
延床面積:約16,000㎡

次世代に羽ばたく新薬の誕生基地

 当社は1928年の創立以来、世界に向けた優れた農薬の提供により、農業の発展に貢献してまいりました。安全で安定的な食の確保と豊かな生活を守るため、時代のニーズに合った新農薬の創出は、私たちの大きな使命であり、この原動力となる研究開発に、資源の重点投資を行っています。
 総合研究所は、当社の長年にわたる技術とノウハウ、そして最先端の機器・設備が集結され一層の機能向上が図られています。
 異分野の研究者が常に情報を共有し、相互に創造性を触発しあい、次世代に羽ばたく新製品を生み出すバイオサイエンス基地です。新薬創出の基本となる合成・探索研究をはじめ、安全性試験から製品の実用化研究まで、名実共に農薬・医薬品などファインケミカル製品の総合研究所として、今後も世界で通用する新薬の創出に向け、邁進します。

総合研究所の特長

「オールラウンドスクリーニング体制」
 当社の研究所の特長の1つは「オールラウンドスクリーニング体制」です。
 一般的に農薬の探索研究では、1つの化合物に対して目的の分野のみの評価を行うことが多いのですが、当社では1つの化合物に対して、殺虫・殺菌・除草作用など全ての分野を対象に評価を行います。
そうすることにより、目的外の効果を見落とさず開発につなげることができるのです。この良い例が当社の隠れたトップシェア商品の水虫薬です。殺菌剤の開発をしている際に「太陽光に弱く植物向けには使えない」化合物が発見されました。
太陽光に弱いため、農薬としては不向きでしたが、水虫には効果が高い化合物だったのです。
このように、「オールラウンドスクリーニング体制」により、貴重な化合物を無駄なく有効に使い高い創薬力を維持し続けています。

「1か所に集約」
 もう1つの特長は、農薬の研究開発に必要な全ての機能を総合研究所1ヵ所に集約していることです。
 農薬の開発に必要な、合成・プロセス化学・製剤・生物・安全性/医薬研究などの研究施設を1ヵ所に集約することで、研究員同士の情報交換や交流が日常的に行われ、効率よく研究が進められています。
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