NICHINO 日本農薬株式会社

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農薬の基礎知識農薬・作物保護資材

農薬ラベルの読み方

農薬の使用に当っては、その薬剤の登録内容をよく理解し、適正に使用する必要があります(該当の法律:農薬取締法)。ここでは農薬ラベルの読み方をわかりやすく解説しますので、引き続き農薬の適用表を正しくご理解いただき、適正使用にお役立て下さい。

農薬登録とは?

農薬は安全かつ効果的に使用されなければなりません。農薬メーカーは、人畜、作物、環境に対する安全性と、病害虫に対する効果に対して十分な試験を行い、そのデータを農林水産省に提出し、適正かつ安全であると認められた物質に対してのみ「農薬登録」が与えられます。その農薬登録の内容を記載したものが農薬ラベルになります。

農薬ラベルに記載される内容は?

農薬ラベルに記載してある内容には<登録番号、用途名、農薬の名称、内容量、有効成分・その他の成分の名称及び含有量、製剤の物理的化学的性状、適用病害虫(適用雑草)および使用方法、効果薬害等の注意事項、安全使用上の注意事項、水産動植物に対する注意事項、保管に関する注意事項、製造場の名称及び所在地、最終有効年月など>があります。その記載事項(ラベル)を、ブイゲット粒剤を例にあげてみます。

上記ラベルは説明用のものです。
実際の製品の記載内容とは異なります。

農作物に農薬を使用する場合には、必ずラベルに農林水産省の登録番号の記載があることをご確認ください。また使用前に必ずラベルを良くお読み頂き、表示の通りにお使いください。

適用表の読み方

【適用表の記載例:水稲用殺菌剤ブイゲット粒剤(有効成分名:チアジニル)※説明用のもので登録内容は2011年9月末時点のものです。】

作物名 適用病害虫名 使用量 使用時期 本剤の使用回数 使用方法 チアジニルを含む
農薬の総使用回数
いもち病
穂枯れ
(ごま葉枯病菌)
白葉枯病
3kg/10a 葉いもちの初発20~7日前
(収穫45日前まで)
2回以内 湛水散布 3回以内
(移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
項目名 項目内容
作物名 その農薬を使用することのできる作物の名称(以下:登録作物)が記載されています。作物の分類についてはこちらをご参照ください(独立行政法人農林水産省消費安全技術センター<FAMIC>ホームページへ)。
適用病害虫名
(適用雑草名)
登録作物に対して適用のある病害虫の名称が記載されています(除草剤の場合は適用のある雑草の名称になります)。本例では「いもち病」と「白葉枯病」、「穂枯れ(ごま葉枯病菌)」になります。
使用量 登録作物の適用病害虫に対して使用する場合の使用量が記載されています。本例では「3kg/10a(10アールあたり3kg)」となります。(10a=1000m2
希釈倍数、
使用液量
登録作物の適用病害虫に対して使用する場合の希釈倍数や使用液量が記載されています。(水和剤、乳剤、フロアブルなどの場合)
使用時期 登録作物に対して作物への残留面や効果等の面で使用出来る時期が記載されています。本例では効果面を考慮して「葉いもちの初発20~7日前」となっており、作物への残留面から(収穫45日前まで)となります。
本剤の使用回数 登録作物及び使用方法に対して使用出来る本剤の回数が記載されています。この回数を超えて適用作物に使用することは出来ません。本例では「2回以内」となります。
使用方法 登録作物の適用病害虫に対して使用する方法について記載されています。本例では「湛水散布」ですので田に水を張って粒剤を均一に散布します。
チアジニルを含む農薬の総使用回数 登録作物に対して、その薬剤の有効成分が含まれている農薬を何回まで使用できるか記載されています。本例の場合、チアジニルという有効成分を含む農薬の「稲」への使用回数は、最大で移植時までの処理1回と本田での散布2回の合計3回となります。従って、チアジニルを含む農薬を移植時までに1回使用しても、本田ではチアジニルを含む農薬を2回まで使用できます。

農薬をご使用になる際には、ラベルをよくお読みになり、適正使用をお願い致します

<当記事は2011年9月時点の登録情報や知見に基づいて作成されております>

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技術普及部カスタマーサービス
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