第12回「ASIAGAPへの挑戦(株式会社Stay gold てらだファーム 寺田晴美さん)」

取材から一年、新たなチャレンジとして、現在「ASIAGAP」の認証取得を目指されており、当社の「ASIAGAP」指導員が認証取得に向け支援させて頂きました。取材では、「ASIAGAP」の最終審査に立ち会わせて頂き、その審査の厳しさを経験しました。そして審査立会い後、「ASIAGAP」を目指したきっかけ、苦労、今後の展望について伺いました。
「GAP」とは?

GAP(ギャップ)とは、「Good Agricultural Practice」の頭文字をとった言葉で、和訳すると「良い農業の取り組み」という意味です。GAPは、農業に従事するにあたって、農産物の安全性だけではなく、環境保全を目指した農業や、作業者に対する適切な労働管理など、農業活動全般においての取り組みを指しています。
GLOBALG.A.P、JGAP、ASIAGAPは、そのGAPの適合基準が適切に順守されていることを第三者審査機関により審査され、審査にパスした農場には、そのGAP認証が与えられます。
第三者審査機関の厳しい審査をパスすることにより、流通市場・消費者の信頼性が高まり、また、安心して購入・取引できる農場であるということを具体的な取り組み内容で示すことになります。
今回寺田さんが取得を目指すのは日本及びアジア地域での普及を目指したASIAGAPです。
今回、なぜ「ASIAGAP」の認証取得を目指されたのですか?
日本農薬の指導員の提案を受けてASIAGAP認証取得を目指すことにしました。今までは、「ASIAGAP」なんて大それたもの、うちの会社には必要ないのではと思っていました。でも、指導員さんに一から「ASIAGAP」について説明をしてもらい、「なんかいいな。うちの会社こそ必要なのでは」、と考えるようになり、思い切って認証取得を目指すことにしました。また、仲のいい女性農家仲間も「ASIAGAP」に興味がありみんなで一緒に目指すことにしたんです。「ASIAGAP」認証審査の準備はとても大変でしたが、仲間がいたから頑張れました。お互い励ましながら、今日まで準備を頑張ってきました。
「ASIAGAP」の認証取得を目指すにあたって、苦労された点はどのような点ですか?
まずは、「ASIAGAP」の内容を理解するのにもとても苦労しました。内容が難しくて。両親に理解してもらうのも大変でした。でも、「従業員のために私はやりたい」、「やる事によって会社はよい方向に変わる」という事を一生懸命伝えると、納得し協力してくれました。
取り組みでまず大変だったのは、整理整頓です。長年、父が農場の管理をしていたため、父がいないと何がどこにあるのかわからない状態でした。誰でもすぐに何がどこにあるか分かるように整理整頓する必要があるという事を理解してもらい、協力してもらいました。
また、一つ一つの取り組み項目についての文書による具体化と、その実施内容を記録に残すのもとても大変でした。パソコン操作が苦手なこともあり、パソコンでの資料作成は春に入社した若手従業員が大きな戦力になってくれました。
今後のてらだファームさんの発展に「ASIAGAP」はどのように役立ちますか、また役立てたいですか?

また、商品の安全性について今までより自信が持てるようになりました。今まで以上に自信を持って様々な場所に販売していけるのではないかなと思います。
農薬の使用に「ASIAGAP」は役立ちますか?
はい。役立つと思います。農薬の準備、適正使用、片付けなどについて、記録にしっかり残していくことはすごく大切だなって改めて今回実感しました。来年の計画を立てる際もすごく楽になると思います。農薬にしろ、肥料にしろ、記録して、自分で検証することができるようになりました。ASIAGAP」の認証取得を目指している方々へアドバイスやメッセージがあればお聞かせ下さい。

今回取材させて頂いた入善町及び朝日町の農家は「ASIAGAP」の認証取得に力を入れています。
「ASIAGAP」を取得した地域の農家で集まって、「ASIAGAP」を活かした何か新しい取り組みを目指していきたいと熱く語って下さいました。
今後の、寺田さんのチャレンジからも目が離せません!
「ASIAGAP」を取得した地域の農家で集まって、「ASIAGAP」を活かした何か新しい取り組みを目指していきたいと熱く語って下さいました。
今後の、寺田さんのチャレンジからも目が離せません!