KEYWORDで見る農薬にできること

農薬や農薬メーカーにどのようなイメージをお持ちですか?
農業の中で様々な役割を果たす「農薬」と、
「日本農薬」のいまについて、キーワードでご紹介します。

イネ24%減
リンゴ97%減
防除を行わなかった場合、多くの農作物は病害虫や雑草により収穫量が減少してしまいます。減収率を抑え、限られた耕作地でより多くの農作物を収穫するために、適性な農薬の使用による防除が重要な役割を果たしています。
■病害虫等による減収・減益 病害虫等による減収・減益病害虫等による減収・減益 出所:「病害虫と雑草による農作物の損失」一般社団法人日本植物防疫協会
特定の病害虫に作用
特定の病害虫のみに効果のある「選択性」を持つ農薬があります。たとえばフルベンジアミドを有効成分とする殺虫剤「フェニックス」は、チョウ目昆虫のみに高い活性を示すため、天敵や有用昆虫に対する影響が少ないのが特徴。選択性の高さは安全性の観点からも注目されています。
特定の病害虫に作用
品質向上に
農薬には農作物の成⾧に効果があるものも。イソプロチオランを有効成分とする水稲用殺菌剤「フジワン」もその一つ。いもち病の防除に加え、発根を促進した健苗育成や、登熟歩合向上、白未熟粒の発生軽減に効果があります。
品質向上に
農作業軽減
広大な農地において病害虫や雑草を手作業で取り除こうとすれば、多大な労力がかかります。農薬を使用することは、効率的・効果的な防除、ひいては生産者の農作業の省力化に貢献することができます。
■米づくりに必要な除草作業の労働時間の推移 米づくりに必要な除草作業の労働時間の推移米づくりに必要な除草作業の労働時間の推移 出所:「農薬の適正使用について」農林水産省東海農政局
8億2800万
2021年には世界で8億2,800万人が飢餓に直面。人口増加に伴い、今後さらに飢餓人口が増える予測もされています。農薬は、農業の生産性向上や生産者の所得確保に貢献できる農業資材の一つとして、持続可能な食料生産推進の一端を担います。
■世界の飢餓人口は増加に転じている 世界の飢餓人口は増加に転じている 出所:公益財団法人日本ユニセフ協会ホームページ「SDGs CLUB」より
拡大する
世界市場
世界の農薬市場は、人口増加や新興国の経済発展などを背景に拡大傾向にあり、さらに今後数年間、年平均2.2%の成⾧を遂げ、2026年には734億ドル(およそ9.5兆円)に達すると予測されています。
■世界の農薬市場 世界の農薬市場世界の農薬市場 出所:Agbio Investor
世界100か国以上
の国と地域
食料増産に注目が集まる中、日本農薬も国内のみならず世界の農業に貢献すべく、グローバル展開を加速しています。アジア・米州・欧州の三極体制で海外拠点の拡充を図り、現在では100以上の国と地域で当社製品の農薬登録を取得。積極的な開発・普及活動を行っています。
売上高の
約10%
これは日本農薬の売上高研究開発費比率です。近年、創薬の難度が著しく高まっていますが、戦略的な研究開発費投資を継続的に行うことによって、新規剤を着実に事業化することを目指しています。また、グループ間連携の強化により、グローバル登録・開発力の強化を図っています。
新薬開発
追いかけっこ
同じ作用機構の農薬を同じ土地で使い続けると薬剤抵抗性がつき、防除効果が低くなるリスクがあります。そのため、異なる作用機構の農薬をローテーションで使うことは勿論、新たな作用機構を持つ農薬の開発が重要です。また上市後にも、適用する病害虫や作物等を増やす「適用拡大」を行うなど、農薬の可能性を探り続けています。
農薬だけ
じゃない
日本農薬の基本理念のひとつ「技術革新による新たな価値の創造にチャレンジし、市場のニーズに応えます」。ここで言う新たな価値とは、決して農薬の研究開発だけではありません。農薬以外の事業領域拡大にも力を入れています。例えば、凍霜害抑制に効果のあるコーヒー粕を活用した農業資材「フロストバスター」に関する取り組みもその一つです。
スマホ農業支援
農作物に被害を及ぼす病害虫や雑草を写真からAIが診断し、有効な薬剤情報を提供するスマートフォン用アプリ「レイミーの病害虫雑草診断」を無料配信。圃場管理や診断履歴保存など、機能を拡充させています。他にも、農薬の希釈計算機能をもつ「農薬調製支援アプリ」など、農薬メーカーならではのノウハウを身近な形で提供しています。
スマホで農業支援
スマート農業
ロボット技術やICTを活用した新たな農業「スマート農業」に貢献すべく、日本農薬ではドローン散布用の農薬開発を実施。また、「レイミーの病害虫雑草診断」とドローンを組み合わせることで、上空から圃場の異常を検知し最適な防除に繋げるソリューション提案を目指しています。
そして農業の
枠を超え
農薬事業で培った技術力を発展させ、農業以外の領域においても貢献したい。日本農薬では、医薬、動物薬、住宅用シロアリ剤、ゴルフ場や緑化用薬剤、食品や水質の分析受託、衛生害虫管理のサポートツール「レイミーのAI 害虫同定計数システム」など、農薬以外のさまざまな事業にもグループ会社と協働で取り組んでいます。