日本農薬について

基本理念

  • 安全で安定的な食の確保と、豊かな生活を守ることを使命として、社会に貢献します。
  • 技術革新による新たな価値の創造にチャレンジし、市場のニーズに応えます。
  • 公正で活力ある事業活動により全てのステークホルダーの信頼に応えます。
コーポレートステートメント

日本農薬グループでは、この基本理念・行動憲章を具現化するコーポレートステートメント「Global Innovator for Crop & Life」を制定し、技術革新により安定的な食を確保し、豊かな生活を守るべく挑戦をしてまいります。

Global Innovator for Crop & Life

研究開発から製造、販売まで

日本農薬グループでは、研究開発から製造、販売まで、一貫した事業活動を行っています。

研究開発
農薬の有効成分“原体”の候補化合物を探索し、その後、実用化に向けた薬効評価・毒性試験等のデータをもとに、国内外において製品登録を行います。
製造
“原体”の製造、ならびに“原体”に乳化剤などの添加物を配合し、粉状、顆粒状、液体などの製剤に仕上げる工程のいずれも手掛けます。
普及販売
国内では、現場の環境やニーズに合わせ、地域に密着した農薬の使用技術の普及に努めています。海外では、弊社拠点を軸として、世界各国で普及販売に努めています。

製品展開

農薬の研究開発・製造・販売をコア事業として、化学品、医薬・動物薬などにも事業領域を広げ様々な製品を展開しています。

農薬
自社農薬原体は23あり、多様な製品となって販売されています。
化学品
家庭園芸、緑地管理、シロアリ防除向けなど幅広い製品を取り扱っています。
医薬・動物薬
農薬の殺菌剤の研究から生まれた水虫薬(外用抗真菌剤など)を国内外で販売しています。
その他
造園緑化工事や農薬残留分析なども行っています。
  • フェニックス®顆粒水和剤(有効成分:フルベンジアミド)フェニックス®顆粒水和剤
    (有効成分:フルベンジアミド)
    昆虫の筋収縮症状を示す新規作用をもつ園芸用殺虫剤として、世界で初めて開発されました。優れた効果持続性を発揮するチョウ目害虫防除剤として、国内および海外で広く愛用されています。
  • パレード®20フロアブル(野菜用)パレード®15フロアブル(果樹用)(有効成分:ピラジフルミド)パレード®20フロアブル(野菜用)
    パレード®15フロアブル(果樹用)
    (有効成分:ピラジフルミド)
    野菜・果樹の幅広い病害に高い効果を発揮する新しい汎用性園芸用殺菌剤です。優れた殺菌活性だけでなく、降雨の影響を受けにくく、効果持続性にも優れています。
  • シロアリ薬剤「ネクサス」シロアリ薬剤「ネクサス」
    グループ会社の(株)アグリマートを通じ、シロアリ薬剤の他、衛生害虫管理のサポートツールとして「レイミーのAI 害虫同定計数システム」のサービスも提供を開始しています。

研究開発力

安全で安定的な食の確保と豊かな生活を守るため、時代のニーズに合った新薬の創出は当社の大きな使命です。この原動力となる研究開発に、売上高の約10%の資源を投資し、3年に1剤のペースで新規化合物を生み出すことを目標としています。
大阪府河内長野市にある「総合研究所」では、約71,000m²の敷地内で200名近くの研究者が研究開発に取り組んでいます。異分野の研究者が常に情報を共有し、相互に創造性を触発しあい、次世代に羽ばたく新製品を生み出すバイオサイエンス基地です。当社の長年にわたる技術とノウハウ、そして最先端の機器・設備が集結され一層の機能向上が図られています。農薬・医薬品などファインケミカル製品の総合研究所として、今後も世界で通用する新薬の創出に向け、邁進します。

研究開発力

特 徴

三位一体
化学、生物および安全性分野の各研究者が連携し効率的な探索研究を推進しています。
オールラウンドスクリーニング体制
1つの化合物に対して、複数の目的の作用(殺虫・殺菌・除草など)について広く評価を行うことで、目的外の効果を見落とさず開発につなげることを可能にしています。この良い例が水虫薬です。殺菌剤の開発をしている際に「太陽光に弱く植物向けには使えない」化合物が発見され、農薬としては不向きでしたが、水虫には効果が高い化合物だと見出したのです。

  • 発見 生物研究分野

    グローバルな市場情報・変化を反映した柔軟なターゲティングと様々な生理活性を検出する独自評価系により、ユニークな新規化合物の発見を目指しています。また、混合剤や新規用途開発を通じて既存剤の最大・最長化にも取り組んでいます。

    • 生理活性の評価
    • 作用機構の解明
    • 周辺事業分野への拡大
  • 発明 化学研究分野

    探索研究では、新規な化学構造・生理作用を有する化合物合成について計算科学などの新しい研究手法も導入して幅広く展開しています。また、原体コストの低減を目的としたプロセス化学研究にも注力しています。

    • 新規化合物の合成
    • 製造法の確立・改善
    • コスト低減の追求
  • 保証 安全性研究分野

    新しい農薬の人・動物への安全性はもちろん、環境への影響を含めて多角的な視点でグローバルな登録性の確保を追求しています。また、早期のリスク評価のための新規評価系の構築を進め、探索期間の短縮にも取り組んでいます。

    • 毒性評価
    • 環境安全性のリスク評価
    • リスク予知技術の開発

グローバル展開

1997年のNihon Nohyaku America, Inc. (現:Nichino America,Inc.)の設立をはじめ、自社開発した安全で効果の高い新規農薬を海外販売するビジネスモデルを展開してきました。アジア・ヨーロッパ・アメリカの三極体制で海外拠点の拡充を図り、現在では100カ国以上で当社製品の農薬登録を取得し、積極的に開発・普及活動を展開しています。近年ではインドに生産拠点を設け、生産面での強化にも取り組んでいます。
また、開発研究では、海外グループ会社との連携を強化しながら、国内外における新薬の円滑な市場投入や既存原体の最大化、最長化を目標に新たな適用分野の拡大や用途開発に取り組んでいます。
グローバル体制でシナジー効果を高め、将来的には農薬分野において世界でトップ10の研究開発型企業となる目標を掲げています。

グローバル展開グローバル展開

  • 海外グループ会社
    01.Nichino America, Inc. 米国・ウィルミントン
    02.Nichino México, S. de R.L. de C.V. メキシコ・メキシコシティ
    03.Nihon Nohyaku Andica S.A.S. コロンビア・ボゴタ
    04.Sipcam Nichino Brasil S.A. ブラジル・ウベラバ
    05.Nichino do Brasil Agroquímicos Ltda. ブラジル・サンパウロ
    06.Nichino Europe Co., Ltd. 英国・ケンブリッジ
    07.Nichino India Pvt. Ltd. インド・ハイデラバード
    08.Nichino Vietnam Co., Ltd. ベトナム・ホーチミン
    09.日佳農葯股份有限公司 台湾・台北
    10.日農(上海)商貿有限公司 中国・上海
    11.Nichino Korea Co., Ltd. 韓国・ソウル
    12.Nichino Chile SpA. チリ・サンティアゴ
  • 海外出資会社
    01.フランス
    02.イタリア
    03.マレーシア
    04.オーストラリア
  • サテライトオフィス
    01.エジプト
    02.パキスタン
    03.インド
    04.タイ
    05.インドネシア

SDGsへの取り組み

増え続ける世界人口や気候変動リスクの顕在化など、食料安定供給に対する不安がますます深刻化していく中、日本農薬グループではSDGsへの挑戦に賛同するとともに、「バリューチェーンを通じて、私たちが貢献できることは何か?」ということを常に意識して活動する企業文化の醸成に努めています。日本農薬グループの経営理念や事業内容はSDGsの基本的な考え方や内容に合致しており、これまでにも多く成果をあげています。

日本農薬グループの具体的な取り組み事例

  • 飢餓をゼロに飢餓をゼロに
    23の原体が世界の延べ100以上の国と地域で農薬登録を取得し、食糧増産・品質向上へ貢献
  • すべての人に健康と福祉をすべての人に
    健康と福祉を
    抗真菌剤分野における白癬症治療薬のグローバル展開
  • ジェンダー平等を実現しようジェンダー平等を
    実現しよう
    CSR推進体制の強化、D&I施策の推進(ダイバーシティ推進担当設置、公正・平等な女性参画)
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう産業と技術革新の
    基盤をつくろう
    技術革新による農業/作物保護分野での省力化やコスト低減を実現
    スマート農業の先進的展開、社会実装
  • 持続可能な都市・人間居住を持続可能な
    都市・人間居住を
    安全な緑地、公共スペースの提供
    住環境、自然・文化遺産の保護、保全
  • 陸の豊かさも守ろう陸の豊かさも守ろう
    選択制薬剤創出による環境(生物多様性を含む自然生態系)負荷軽減への取り組み
    無秩序な耕作地開発の回避、森林・草地保全
  • 気候変動に具体的な対策を気候変動に
    具体的な対策を
    省エネ活動、CO2排出量削減の継続、再生可能エネルギー活用促進(太陽光発電)
    省エネ優良事業者Sクラス(経済産業省)取得
  • つくる責任、つかう責任つくる責任、
    つかう責任
    レスポンシブル・ケア(RC)活動の充実、化学物質管理/廃棄物削減
    適性、適時な情報公開
  • 実施手段・体制を強化しよう実施手段・体制を
    強化しよう
    公正で多角的なグローバル・パートナーシップ、サプライチェーン・マネジメント強化

最近の取り組み事例

レイミーのAI病害虫雑草診断 
農薬調製支援アプリ
作物保護資材バイオスティミュラント(BS)への取り組み