農薬にできること、私にできること

09生産者の声に耳を傾け
地域に合った提案をする

農学部農学科卒 国内営業本部/営業職

F.YF.Y

F.Y
国内営業本部 国内営業部 東京支店 普及販売1グループ 2020年入社

大学の研究室では農作物の病気を防ぐための栽培技術を研究。実際に作物を栽培する実習や生産者との交流も多く、食の安定供給の大切さと栽培の苦労を学んだ。その経験から農業支援には農薬が必要不可欠であり、その普及に携わることで農業に貢献できるのではと考えて、日本農薬に入社。学生時代にはアパレル関連のアルバイトも経験し、人と話すのが好きなことを活かして営業職を希望。

私のミッション 生産者の課題解決の
お手伝いをする

担当しているエリアで「系統ルート」と呼ばれる営業ルートを通じて、製品の普及活動を行い、生産者の皆さんに使用していただくことが私の役割です。系統ルートでは全農をはじめとした取引先に対し商談を行うことに加え、県内のJAに対しても製品の普及活動を行っています。生産者に当社の製品を使っていただくには、JAが作成する「防除暦」や「注文書」に当社の製品が掲載されることが重要です。「防除暦」とは作物に応じて病害虫に効果がある農薬名や使用時期、使用方法などがまとめられた一覧表のこと。生産者はこれをもとに使用する農薬を決めるため、掲載の有無が販売を大きく左右するのです。自社製品が防除暦・注文書に掲載されるように、製品の有効性を示すための圃場試験や、JAや生産者に向けた説明会、技術提供なども行います。日々の活動の中では、各地のJAや生産者を訪問してその声を聞くことで、産地の方々が何に困っているのか情報収集をするのも大切です。そして、その困りごとに対する製品情報の提供や提案活動により、生産者の課題解決を手助けすること、こうした地道な活動を通じて価値を提供し顧客満足を向上させることがミッションです。営業は業務車での移動が欠かせません。入社前はペーパードライバーでしたが、今は長距離の移動にも慣れました。

生産者の課題解決のお手伝いをする生産者の課題解決のお手伝いをする

携わっている仕事 正しい情報の提供で
病害から産地を守る

現在は、あるネギの産地で「Zボルドー水和剤」という製品の普及に力を入れています。他の産地で防除効果が認められている「Zボルドー水和剤」が、そこではなぜかほとんど使われていませんでした。現地を訪れて使われない理由を探ると、この製品に対するマイナスの誤ったイメージが流布していたのです。現地ではネギの生産が軟腐病という病害の多発により危機的状況にあるという声が多かったため、何とかマイナスイメージを払拭し、生産者の力になりたいという思いが湧き上がりました。そこで地域のJAや生産者に集まっていただき、製品への理解を深めるために説明会を実施。参加者からの質問にも真摯に答えました。とはいえ、実際にデメリットがないことを証明しなければ納得していただけません。そこで、この地域に適した防除方法を本社の協力を得て検討し、さらに現地の方々の協力のもと、綿密な計画のもとで試験を実施しました。その結果、適正に使用すればデメリットはないことを確認していただくことができたのです。農家の方々からは驚きの声が多く、効果への納得が得られました。生産者のお役に立てたことと、製品への信頼性が保たれたことに、とてもホッとしました。

正しい情報の提供で病害から産地を守る正しい情報の提供で病害から産地を守る

面白みとやりがい 社内外から
知恵を出し合う面白さ

仕事の醍醐味は、お客様への提案を一から自分で戦略を考えて行動に移せる点です。しかし、一つの試験を行うだけでも、打合せや報告書作成、結果のフィードバックなどやることは多岐にわたります。その際、本社や総合研究所からサポートしてもらえることを何よりも心強く思うとともに、社内外問わず様々な人と知恵を出し合いながら普及活動を行う面白さも感じています。生産現場の課題を解決するために、一番大切にしているのが情報収集です。実際に現場に足を運んで何が課題か、何を求めているのかを自分から掴みに行く必要があります。そして、各地の状況に合わせた提案や試験などを行ってこそ、地域にフィットしたお手伝いができると考えています。防除対策がマッチしたことでお客様に喜ばれ、会社の信頼性が保たれたときには、大きな達成感があります。担当する地域では防除暦に掲載されていない製品もまだあります。自分にできること、やるべきことがたくさんあるなかで、今後も現地の普及センターの方々と連携し、生産者との試験も行いながら、地域に適した防除方法を見つけて自社製品の普及に努めていきたいです。

社内外から知恵を出し合う面白さ社内外から知恵を出し合う面白さ

農薬にできること、私にできること

現場の変化するニーズを掴み
対応すること

昨今の日本の農業はスマート農業技術の進歩や気候変動など、さまざまな変化の中にあります。農業用ドローンの使用など農薬を散布する機材や、防除すべき病害虫の発生状況も変わっていくため、使われる農薬も変化しています。国内営業ではそのような情報をいち早くキャッチすることも使命の1つ。これまで以上に情報収集に力を入れて、農業の変化に対応し続けることが、日本の食の安定供給を支える上でとても大切だと思っています。

ある日のスケジュール
7:00 自宅から出張先へ業務車で移動
9:00 JA職員と試験圃場巡回、生産者宅訪問
12:00 現地の特産品を使ったランチをJAの方と一緒に
13:00 JAにて情報交換
15:00 指導機関にて情報交換
18:00 自宅へ帰宅
(出張先によっては現地のホテルに宿泊することもあり)
私の仕事道具
畑の真ん中でタブレット端末
畑の真ん中でタブレット端末
製品の提案に必要な技術資料が入っています。お客様の事務所だけでなく畑でもさっと見せられて、製品の取扱方法なども動画で確認いただけるのが便利。営業担当全員に貸与。