NICHINO 日本農薬株式会社

文字サイズ

気候変動対応サステナビリティ
サステナビリティサイトマップ

気候変動対応

SDGsの主要な項目として、気候変動とその影響に立ち向かうための緊急対策の構築が求められており、昨年、各国が低炭素化社会への取り組みとして「カーボンニュートラル」の達成に向けた目標を相次いで表明しました。日本農薬グループにおいては、日本農薬とニチノーサービスでこれまでも関連する活動を通じて着実な実績を積んできましたが、海外関連会社も含めた実態の把握を踏まえたうえでグループサステナビリティ活動の一環として気候変動に対応していきます。

気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への対応

世界人口が増え続けるなか、気候変動等の影響により、食料安定供給に対する不安が深刻化しています。また、気候変動の進行を緩和するため、世界的に脱炭素社会実現への取り組みが加速しています。日本農薬グループでは、安全で安定的な食の確保と、豊かな生活を守るべく、気候変動の問題に率先して取り組んでおります。7つのサステナビリティ優先課題を掲げ、その一つとして「環境経営の高度化」を設定し、気候変動対策を進めています。
2022年2月には、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言」への賛同を表明しました。TCFD提言に沿い、気候変動が当社事業活動に与える影響を、複数のシナリオに基づき分析・評価し、対応策を策定・管理をしています。日本農薬グループは、サステナビリティ基本方針「技術革新による食とくらしへの貢献」に基づき、当社事業活動を通じて持続可能な社会の実現と、さらなる企業価値の向上に取り組んでおります。

TCFD
世界人口・作物生産量・耕地面積の予測

<世界人口増加による食料需要充足に向けた農薬の必要性>
世界の人口は現在78億人、2050年には97億人に達するといわれています。特にアフリカや中南米、東南アジアなどでの増加が著しく、このままでは深刻な食料不足になることは明らかです。しかしながら、森林等の自然生態系保全の観点から、農地面積の急激な拡大は困難です。
そのため、人類を飢えから救うには、農業生産性の向上による食料増産が不可欠です。農産物にもっとも大きな被害を与えているのは病害虫雑草です。収穫量を増加させるには、農薬によってこれらから作物を守ることが必要です。
食料問題解決への貢献を目指し、日本農薬は、これからも技術革新を進め、多様な製品・サービスを提供していくことで、人々の健康と生活を支えていきます。

戦略

今後も世界の人口が増加すると予測されています。しかしながら、農地面積の拡大には限界があるうえ、農地拡大に伴う森林破壊等が懸念されています。また、気候変動による異常気象の増加等により、農地面積が減少する可能性があります。そのため、人口増加に伴う食料需要の拡大に対応するには、農薬等の農業資材を通じた農業生産の効率化と安定化が不可欠です。
日本農薬グループは、「コーポレートビジョン」や「将来のありたい姿」「2030年のありたい姿」において技術革新による安定的な食の確保と豊かな生活を守ることを基本方針として掲げており、今後も引き続き持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
 
戦略の画像1

当社グループでは、「2030年のありたい姿」の実現に影響を及ぼす、気候変動に関連するリスクや機会について、2℃未満シナリオや4℃シナリオを参照し、シナリオ分析を行っております。主要なリスクや機会は、以下の通りです。

●リスク ●機会 影響度 極大:50億円超 大:5~50億円 中:0.5~5億円 小:0.5億円未満 (影響度の判断基準は売上高を基本とする)

分類 リスク/機会 リスク/機会の内容 影響度
(2030年)
参照シナリオ リスク低減/機会活用に向けた対策
移行 カーボンプライシングの導入 脱炭素社会の実現に向け、炭素税等のカーボンプライシングの導入が進み、財務的な負担が増加する恐れがあります。 2℃未満シナリオ
(IEA持続可能な開発シナリオ)
再生可能エネルギーへの転換やバイオ燃料の使用等を通じた中長期な計画に基づく総合的なGHG排出量の削減に取り組んでいます。
原材料の高騰 脱炭素に向けたエネルギー政策の変化によって、エネルギー需要やエネルギー供給の量が変化し、原材料の価格やエネルギーコストが高騰し、調達が困難となる可能性があります。 2℃超シナリオ
(IEA公表政策シナリオ)
原材料ソースの複数化によるリスク低減策やエネルギー消費の少ない生産設備への更新のほか、各国の省エネ関連施策の的確な把握・解析を通じて、サプライチェーン全体の観点から協働やパートナーシップの高度化に取り組んでいます。
エネルギーコストの増加
炭素集約製品への需要減少
脱炭素製品への需要拡大
顧客や販売パートナーからの環境配慮要請の高まりに伴い、多量の温室効果ガス排出を伴い製造された製品へのニーズが減少する可能性があります。
・一方、少ない温室効果ガス排出で製造された製品へのニーズが増加する可能性があります。
- 製造工程における合理化や革新的な製造技術の開発・導入検討を進めているほか、製造工程において少ない炭素排出量が期待できる生物農薬等の製品ラインナップに取り組んでいきます。
先進的取組による顧客からの評判向上 脱炭素に向けた取り組みや、充実した情報開示が顧客から評価され、評判が向上する可能性があります。 - 気候変動と農業や事業特性との直接的な関係性を踏まえて、的確な将来予測と中長期的な研究開発視点に基づく技術革新への取り組みを加速させ、適正な情報発信に取り組んでいきます。
投資家からのESG評価の向上 当社グループの炭素効率性の高さが投資家から評価され、ESG投資における評価が向上する可能性があります。 - 化学業界の中でも高いレベルにある当社グループの炭素効率性を維持・向上させるとともに、GHG削減策を含めたサステナビリティ優先課題への取り組み等に関して、積極的なESG経営の情報発信に取り組んでいきます。
物理 農地面積減少による需要減少 気候変動等の影響により農地面積が減少し、農薬需要が減少する可能性があります。 2℃未満シナリオ
(IPCC SSP1)
4℃シナリオ
(IPCC SSP3)
化学農薬に加え、新たに生物農薬・バイオスティミュラント等の作物保護資材分野への事業展開やIT技術を駆使したスマート農業の促進を通じて、総合的な作物保護の観点から農地保全および農業生産性の向上に貢献していきます。
農作物生産量の増加による需要増加 世界的な人口の増加により、農作物の需要や生産量が増加し、収量増加に必要な農薬需要が増加する可能性があります。 極大
病害虫増加等による需要増加 気温の上昇等により、病害虫や雑草による被害が増加し、農薬需要が増加する可能性があります。 4℃シナリオ
(IPCC SSP3)
農業生産現場に立脚したデータ・ドリブンなマーケティング戦略の構築を進めており、病害虫・雑草の発生や被害の変化、それに伴う現場ニーズの変化を迅速・的確に捉えることで生産者ニーズに合致した製品やサービスの提供に取り組んでいます。

指標・目標(GHG排出量削減への取組)

当社グループは、低炭素社会への取り組みとしてCO2排出量を前年比で削減、2030年にグループ全体*で2020年比23%削減(Scope1+2)、2050年に日本およびブラジルでカーボンニュートラルを目指しています(インドは国の施策により2070年目標)。各国のエネルギー施策の動向を見据えながら段階的にカーボンニュートラルを目指します。
*日本農薬および製造拠点を有する国内外グループ会社。日本、インド、ブラジルに製造拠点があります。

日本農薬グループでカーボンニュートラルを目指します

2050年および2070年のカーボンニュートラルの実現に向け、設備投資によるエネルギー使用量削減、再生可能エネルギー由来の電力導入、化石燃料の非化石化等の取り組みを含め、国内外で具体策を検討しています。また、グループ全体で温室効果ガス(GHG)プロトコル*に沿ったGHG排出量の把握(Scope1+2+3)に努めています。
*温室効果ガス(GHG)の排出量を算定・報告する際の国際基準。

省エネルギーへの取り組み

日本農薬とニチノーサービスは、省エネ法(エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律)の特定事業者に該当し、エネルギー消費原単位を前年より低減させるとともに、過去5年間平均の1%以上を低減させることを目標とした省エネルギーに取り組んでいます。また両社で組織横断型のワーキンググループを定期的に開催し、従業員からの提案をもとに取り組みを進めています。その他の国内グループ会社でもエネルギー使用の効率化に向けて事業実態に合わせた目標を設定し、照明のLED化やエコドライブ等の省エネルギーに取り組んでいます。

海外グループ会社では、省エネルギーを推進しつつエネルギー使用量の実態把握に取り組んでいます。今後は事業実態に合わせた目標設定、さらなる省エネルギーの推進に、当社グループ一丸となって取り組んでいきます。
 
PAGETOP